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  公開講座

第23回水産大学校公開講座
日時:
令和元年10月12日(土)13時〜14時30分
テーマ:
誰かに話したくなるサメ、イカ、ウナギの話

プログラム
サメとのジョーズな付き合い方
おいしいだけじゃない!〜意外に知らないイカの話〜
ウナギの産卵・回遊と海洋環境                    



サメとのジョーズな付き合い方
水産大学校
海洋生産管理学科
助教    矢野  寿和
 
 有名なサメ映画として知られるJAWS(ジョーズ)では、平和な観光地に突如出現し、度重なる犠牲者を生み出した巨大なサメを退治、すなわち駆除する模様が描かれています。一般的にサメ類の多くは硬骨魚類と比較して成長が遅く、成熟年齢も高齢で、産仔数も少ないことが知られています。このような生物特性を有する種は過剰な漁獲圧に対し脆弱で、過度の捕獲によって個体数が激減すると考えられています。また、サメは高次捕食者としても知られるため、個体数の減少によって、海洋生態系の均衡が乱れる恐れも指摘されています。このような特徴を示すサメと上手に付き合うために、これまでに駆除以外の様々な被害軽減方法が考えられてきました。
  本講演ではそれらの方法を紹介することで、一人でも多くの方にサメに対する魅力を感じて頂くことを目指しています。



おいしいだけじゃない!〜意外に知らないイカの話〜
水産大学校
水産学研究科
教授    若林  敏江

 生で食べても、煮ても、焼いてもおいしいイカは、日本人にとって最も身近な水産物の一つと言えます。この身近な水産物について、みなさんはどれくらい知っているでしょうか。10本もある足は本当に足なの? イカは何年生きるの? そもそもイカは何の仲間?
 ケンサキイカ、ヤリイカ、スルメイカ、日本の周辺では様々なおいしいイカが獲れますが、これらのイカはどこから来るの? 最近イカが獲れないけれど、イカが食べられなくなる日は来るの? 昨日食べたさきいかや、スーパーで売っていたイカの天ぷらの正体は? など。当たり前のように食べているイカにも、意外に知らないことが多くあります。
 本講演では、生物学、生態学、資源学的側面から、最近の研究内容も交えて、イカの秘密に迫ります。



ウナギの産卵・回遊と海洋環境
水産大学校
海洋生産管理学科
教授    柏野  祐二

 近年、日本でウナギが高騰していて、皆様の食卓に届きにくくなっていることはご存知かと思います。では、なぜそんなに値段が高くなったのでしょうか。乱獲や河川環境の悪化により資源量が減ったため、高くなったことは以前から考えられてきました。
 ウナギは日本のはるか南方であるグアム島近海に産卵場が見つかっています。ウナギの稚魚であるシラスウナギは、その産卵場から日本にたどり着くまでに、北赤道海流、そして黒潮に乗って3000km以上も旅をしているのです。このことは、この北赤道海流や黒潮が変動すると、シラスウナギの日本へ到達する個体数が変わることを意味しています。実際、エルニーニョ現象が発生すると北赤道海流が北に移動して、シラスウナギの日本にたどり着く個体数が減ることが最近の研究で明らかにされました。つまり、海流の変動のような海洋環境の変動もウナギの価格に影響しているのです。