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  公開講座

第14回水産大学校公開講座
ポスター画像
日時:
平成21年11月22日(日)13:00〜14:30
テーマ:
エコ技術を水産業へ
ー車の次は漁船もエコー

プログラム
水の惑星のエネルギー・・・水素
環境にやさしい漁船〜バイオディーゼル燃料とPM低減技術〜



※所属・職位・学位は、当時のものを掲載しております。
水の惑星のエネルギー・・・水素
水産大学校 海洋機械工学科
教授 江副 覚

1.エネルギーの課題

2.水素燃料の検討

燃料の種類 長所 短所
水素 多様な発生・改質が可能なので,資源の偏在がない。
燃焼しても水のみを排出することから環境を汚染しない。
気体で,着火しやすい。
燃焼エネルギーが小さい。
バイオ燃料 カーボン・ニュートラルの燃料で環境対応型代替燃料として即効性がある。 食材との共存,資源の偏在
天然ガス 石油代替燃料の一つで,石油系燃料よりCO2の排出が少ない。 枯渇,資源の偏在
石油類 液体で容積効率に優れる。
取り扱いが容易。
枯渇,資源の偏在,CO2の排出

3.自動車と漁船(船舶)の違い

4.水素エンジン漁船の開発

  • 良質なタンパク源を魚介類から得られる海洋国で資源小国のわが国では,温暖化防止と海洋環境保全のため,再生可能なクリーンエネルギーの開発が急務です。
  • 水素は燃焼しても水しか排出しないクリーンなエネルギーです。その水素を既存エンジンの燃料に活用し,まず沿岸小型漁船を主たるターゲットとして,水素エンジン漁船の実用化に向けた研究・開発を実施しています。
  • 平成21年度,関連事業で「地域の元気再生事業」や「低炭素社会実証事業」として島根県出雲地区を中心に実施します。



環境にやさしい漁船〜バイオディーゼル燃料とPM低減技術〜
水産大学校 海洋機械工学科
教授 前田 和幸

1.漁船による大気汚染の現状

 漁船を動かすには燃料が必要であり、燃料の燃焼により地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)や酸性雨の原因となる硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)が大気中に放出されます。また、呼吸器系の疾患の原因となる粒子状物質(PM)も大量に放出されます。

2.バイオディーゼル燃料

 
 バイオディーゼル燃料(BDF)は、地球環境にやさしいバイオマスエネルギー(カーボンニュートラル)のため、温室効果ガスである二酸化炭素排出量を削減でき、また、燃料油が生分解性の特徴をもつことや硫黄分を含まないことからも軽油の代替燃料として注目されています。
水産大学校では、バイオディーゼル燃料の燃焼特性を明らかにするとともに、実験室に設置されたエンジンと実験実習艇“紺碧”を用いて、この燃料を漁船で使用した場合の環境改善効果と問題点を明らかにしました。

3.PM低減技術

 PMは、主にSoot(炭素)、SOF(凝縮した炭化水素)、Sulfate(硫化物ならびに吸着された水)から成る粒子状物質(PM:Particulate Matter)で、ヒトや動物の呼吸器系に健康被害をもたらす原因とされており、早急に排出実態を把握するとともに、低減方法を検討する必要があります。水産大学校の内燃機関研究室では、漁船用PM低減装置を試作して、その効果を検証しました。