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  公開講座

第4回水産大学校公開講座
日時:
平成11年10月16日(土)13時〜
テーマ:
「ふぐ」
−毒があるけど超美味 下関の顔あれこれ−

プログラム
トラフグの生い立ちとその仲間たち
フグ毒と体を守るしくみ
トラフグ資源はなぜこんなに減ったのか
<特別講演> ふぐと下関



※所属・職位・学位は、当時のものを掲載しております。
トラフグの生い立ちとその仲間たち
水産大学校生物生産学科
講師  野田幹雄
 フグ類は世界から約160種が報告され、世界中の熱帯から温帯域に分布し、日本近海には約50種が生息する。なかでも最も種類数の多いトラフグ類は中国から日本にかけての限られた水域に生息し、特異な分布を示す。トラフグ類の各種は互いによく類似し、分類の難しいグループといわれ、自然雑種もよくみられる。これらの特徴はこのグループの進化的な由来に関係があると考えられている。このようなフグ類の分類と進化をめぐる話題について講演を行った。

<キーワード>トラフグ属、雑種、分類




フグ毒と体を守るしくみ
水産大学校生物生産学科
助手  近藤昌和
 フグの毒化には、食物連鎖説が優盛であるが、抗フグ毒抗体を用いた実験から、本説に疑問が投げかけられている。皮膚に毒を持つフグでは、粘液中の毒が外敵に対して忌避物質となっていることが知られている。また、毒にフェロモン作用があることが示唆されている。さらに、卵内毒が多精拒否機構への関与や、稚魚の外部環境からの保護に役立つことが推察されている。しかし、毒が養殖フグの疾病に対する役割は明らかではない。

<キーワード>テトロドトキシン、生体防御、忌避物質、フェロモン




トラフグ資源はなぜこんなに減ったのか
水産大学校海洋生産管理学科
講師  今井千文
  1. 漁業の変遷
    フグ類は延縄漁法により漁獲され、主流である19トン漁船は、延長30?(下関−小串間に相当)の縄に 6,000本もの鈎が使用する。1970年には年間3,000トンも漁獲された、トラフグに近縁のカラスは激減した。現在の延縄漁船の主対象はシロサバフグとマフグである。

  2. 資源減少の要因
    フグ類は多くの魚類と異なり、海底に沈性卵を産み付けるため、産卵好適場所が限定される。このため、特に長命のトラフグ類の資源水準は小さくて、乱獲に陥りやすい。沿岸域の開発行為や汚染による産卵場の減少も資源の自然回復を妨げる。主漁場であった東シナ海、黄海における韓国、中国漁船の増加による漁場の狭隘化も漁獲減に関わっている。

<キーワード>トラフグ資源、ふぐ延縄漁業、単位努力量当たり漁獲量(CPUE)、
         乱獲、少ない産卵場




[特別講演]
     ふぐと下関
下関唐戸魚市場(株)
専務取締役  松村 久
(1) ふく食の歴史
(2) 天然ふくの現状
  イ.種 類
  ロ.漁 場
  ハ.漁 法
  ニ.袋セリ
  ホ.ふく毒
(3) どうして下関に入荷するか
(4) 養生ふくについて
  イ.生産地
  ロ.生産方法
  ハ.天然・養殖物との差
  ニ.現 状
(5) 外国での生産状況
(6) 今後の展望