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  公開講座

第2回水産大学校公開講座
日時:
平成9年10月19日(土)13時〜
テーマ:
「沿岸域の高度利用と環境のあり方」

プログラム
重油などで汚れた海での細菌の役割
赤潮の発生と消滅
内湾の水質・底質環境
海底クリーンシステムの実用化をめざして



※所属・職位・学位は、当時のものを掲載しております。
重油などで汚れた海での細菌の役割
水産大学校長
    村上正忠
 沿岸海域を汚濁する有機物質のうち、重油流出事故等で海に流れ込んだ重油等の炭化水素系物質は海域に生息する炭化水素酸化細菌により酸化分解を受けたのち、微生物に利用される。一方、セルロースなどの糖質系やタンパク質系の物質では、セルロース分解細菌などにより加水分解を受けたのち、直接利用されたり、さらに分解を受け、硫酸塩還元細菌の作用で硫化物などへと変換され、海水の低酸素化などを起こし、漁業被害にいたる。

<キーワード>炭化水素酸化細菌、セルロース分解細菌、硫酸塩還元細菌、海水の低酸素化




赤潮の発生と消滅
水産大学校生物生産学科
助教授  満谷 淳
 赤潮は、1960年代後半から瀬戸内海などの内湾域で頻繁に見られるようになった。その後、排水中の有機物の総量規制が施行されて発生件数が減少したものの、未だ沿岸漁業や養殖業に甚大な被害をおよぼしている。現在、より厳しい水質規制の検討だけでなく、赤潮植物プランクトンだけを殺す微生物を利用して赤潮をコントロールしようとする、バイオ農薬の開発も試み始められている。

<キーワード>赤潮、植物プランクトン、バイオ農薬




内湾の水質・底質環境
水産大学校水産情報経営学科
教授  早川康博
 日本の内湾では、河川水が表層から湾外に流出し外洋水が下層から湾内に流入するパターンが普通であるが、風や地形の条件によっては海水が停滞し、さらに有機物の負荷量大の場合は底層で貧酸素化になる傾向がある。幾つかの内湾で実測した水温、塩分、窒素・リン、溶存酸素や、底泥中の全炭素、硫化物など水質・底質項目の季節変化の特性を示し、特に底層での貧酸素化に関係する流動や沈降有機物について具体例を紹介した。

<キーワード>有機物、貧酸素化、硫化物、水質、底質




海底クリーンシステムの実用化をめざして
水産大学校海洋機械工学科
教授  横田源弘
 養殖漁場等の海底に堆積した汚泥は、貧酸素水塊の温床になるなど、漁場環境劣化の原因となっている。このため、小型・軽量で、かつ漁業者の手で運用できる海底クリーンシステムの開発が強く望まれている。ここでは、実用化を目指して開発中の海底クリーンシステムについて紹介する。このシステムは、混気水噴流と気泡ポンプを組み合わせたもので、いわゆる、気水噴流方式による表層汚泥回収装置である。

<キーワード>漁場環境保全、海底クリーンシステム、汚泥