下関フードテクノフェスタ、参加団体の紹介、第2弾。

2010年5月18日 掲載

 今回は出展内容の紹介第2弾です。食品科学科長の芝恒男教授に、前回以上に力を込めて御願いします。
 承知しました。始めにマル幸商事さん、鯨加工の最大手です。下関市内に鯨食レストラン「魚餐」を経営し、鯨食文化の普及に熱心です。実は食品科学科の授業タイトル「魚餐の科学と文化」もこの店舗名からヒントを得ました。

フグの缶詰

 マル幸商事はフグの加工品も扱っていますね。
 そうなんです。開発に大変熱心な会社で,最近ではフグの缶詰を発売し始めました。ぶつ切りにしたシロサバフグを鰹や昆布だしで薄めに味つけし、サラダ油漬けにしたものです。ふぐの缶詰は業界でも初めての品物です。

 フグでは(株)河久も参加しますね。
 河久と食品科学科とは、フグ醤油の開発以来のおつきあいです。元々は河久さんが先にフグ醤油を開発していたのですが、後発の水産大学校の開発のために原料を集めて頂くなどのご援助を頂きました。

とらふぐ美肌スープ

 今回はどんな出展でしょうか。
 実に多彩ですね。なかでも特筆すべきは「とらふぐ美肌スープ」。従来の「トラフグ雑炊スープ」に機能性食品として「トラフグの皮」を入れてレトルト製品にしていて、一袋当たりのコラーゲン含有量が12,000mgと言うのが特徴です。コラーゲンたっぷりのスープが出来ます。アイデアで健康食品のマーケットに参入した好例です。

 山口県と言えば蒲鉾、どんな企業が参加されるのでしょうか。
 まず奥野さん。山陰線吉見駅近くの直営店舗はいつも人だかり。焼きぬき蒲鉾は山口県の特産ですが、奥野は本物のむぎわらを使用した焼きぬきスマキを販売しています。頑固造りの真骨頂と言うところでしょうか。

本物の麦わらで焼き上げた「真寿」を入れて蒲鉾セット

 奥野蒲鉾は下関蒲鉾ふれあい祭の仕掛人ですね。
 ええ、蒲鉾を地元の人にもっと知って貰おうと毎年11月に吉見の海岸線近くの街路で開くのですが、これと言った宣伝もしないのに大勢の人だかり。食品科学科も、集う家族連れのために、子供さん用のザリガニ釣りなどでお手伝いしています。

 蒲鉾では長門のフジミツ(株)も参加しますね。
 ええ、フジミツの社長には毎年授業の「魚餐とビジネス」で講義してもらっています。商品開発に至るまでの苦労話しなどは、学生には何にも代え難い滋養となっているようです。

 フジミツ(株)はEPA入蒲鉾を出展されますね。
 フジミツさんは、これまでにも蒲鉾の中にとろっとしたチーズがはいった「チーズコロン」などの画期的な商品を開発してきたのですが、今回食品科学科との共同研究した乳化すり身を使ったEPA入アイスクリームを展示します。所謂、水と油の不可能な組み合わせを可能にした大変優れたものです。

チーズコロン

 いよいよ最後になりましたが、ヤマカ醤油の紹介を御願いします。
 ヤマカさんとは、フグ醤油、鯨醤油、そして小川うに(株)との共同開発のウニ醤油で、食品科学科は連携させて頂いています。

 フグ醤油、鯨醤油、そしてウニ醤油とは賑やかですね。
 ヤマカ醤油は明治5年の操業です。醤油は土地毎に味付けが異なり、こだわりが強い商品です。つまり保守的要素が強いのですが、ヤマカ醤油の進取性は特筆に値します。ちょうど重なってしまいましたが、東京の新宿で開催される小学館主催の「大学は美味しい」フェアにも、食品科学科と共同出品させて頂いています。

 
河豚、雲丹、鯨醤油の三セット

 鯨醤油を使ったレシピ開発も盛んのようですね。
 市内料亭・桂月との連携です。色々な人を巻き込んで、賑やかな食文化の華が咲きそうな感じがします。

 フェスタの開催が待ち遠しいですね。今日は有り難うございました。

戻る