下関フードテクノフェスタ参加団体について聞く

2010年4月29日 掲載

今日からは下関フードテクノフェスタに参加する団体について、主催者の芝恒男・食品科学科長にシリーズで紹介してもらいます。
 参加が9社と2高校、随分と集まりましたね。
 ええ、大学が企業を巻き込んで展示会を開催するのは全国でも初めての試みで心細かったのですが、皆さん大変好意的で助かりました。特に高校から2校も参加して頂けるなんて予想していませんでした。

 高校からの参加は、今回の目玉ですね。
 実際そうなんですが、そうとられることを大変警戒しています。

 と言うのは?
 高校生の参加については、丁寧に対応しなければと考えています。参加してもらうなかで、こちらが何をしてあげられるか。ちょっと不遜ですけど、今後の高大連携を視野に入れてお誘いをかけました。具体的には食に関しての教育で、こちらに協力出来ることがあればとの心構えをもってお誘いしました。

 下関商業高校山口県立水産高校の参加ですね?

 いずれの高校も食に特化したコースは無いのですが、下関商業高校は課外活動で粉砕した河豚の骨を入れた「関門海峡ふぐ麺ラーメン」を開発しています。下関の海響館での限定販売ですが、販売まで漕ぎ着けたのは大変凄いと思います。きっとワイワイ騒ぎながら開発したんだと思います。光景が目に浮かぶようです。

 
関門海峡ふぐ麺ラーメン売出し中

 山口県立水産高校は?
 海洋科学科の学生さんが水産加工の勉強をしています。練習船を使った缶詰実習をしていて、水産高校から本校に入学した学生は本校での缶詰実習でリーダー的な役割を果たしています。ちょうど新しい練習船の海友丸が竣工して、にぎわっているところのようです。

海友丸の勇姿(リンク)

 さて次は企業の紹介を御願いします。
 まず株式会社・奈可越。河豚の老舗ですが、社長の中尾さんは水産白書にも取り上げられた唐戸魚食塾の塾長でもあります。河豚の身欠きや刺身の販売を手がけています。新宿の高島屋にも出展していますが、昨年は3Dフリーザーで凍結した河豚刺し商品が、高島屋のお歳暮用おすすめ品のトップに選ばれました。

 3Dフリーザーと言うのは?
 下関の業者が開発した新しいフリーザーです。通常は冷気を魚にあてて凍らすのですが、3Dでは冷気が殆ど魚に当たらない。ですから、魚の水分が飛ばず、解凍後も保存状態の良い刺身が食べられるといわれています。

トラフグの刺身

 河豚の次はアンコウについてご紹介ください。
 (有)ビーイン・ミュージアムに出展を御願いしています。唐戸にある旬楽館の経営も御手がけていますが、ここの森山料理長が開発したアンコウの味噌漬けが大フィーバー。それがきっかけなんでしょうか、アンコウ下関の牽引役を勤めています。

 学科長は(有)ビーイン・ミュージアムの高松社長に随分と教わっているようですね?
 ええ、『女性は好きにならなければ商品は買わない』、これが教わったことです。ちょうど無菌フグの商品化に悩んでいる時ですね、御陰で今度出展する河豚のカルパッチョができました。

あん肝の味噌漬け

 ウニの下関水陸物産も出展されるのですね?
 ええ、食品の衛生管理の新しい手法のHACCPの導入でご相談を受けてからの十数年来のおつきあいです。

 やはりウニですか?
 農林水産大臣賞受賞をもらった「祝いうに詰め合わせ」ももちろんですが、下関水陸物産は品揃えの多いのが特徴です。「やまみうに釜飯」や「雲丹醤油」など、実に多くの品目があります。

祝いうに詰め合わせ

 ところで「ほっちゃほっちゃ」とは随分変わった名前ですね。
 卒業生のベンチャーでして、乾燥わかめを出展します。先にでてきた水産高校の卒業生でもあります。

 わかめは鳴門、いや昨今では東北のわかめが有名ですが、山口のわかめはあまり聞きません。
 そうですね。私もあまり知りませんでした。ただ卒業生の紙田君に言わせれば、万葉の昔からの名産。包装に万葉の歌を印刷しています。とても楽しい商品パッケージだと思います。

     
 まだ出展企業はあるようですが、次回にお聞きいたします。今日は有難うございました。


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