「魚に含まれる脂の量を簡単に測定!!」
2010年4月26日
魚に含まれる脂の量を簡単に測定する方法を開発しましたので紹介します。
魚のおいしさ・商品価値は脂の量できまる
「この魚、脂が乗っておいしいね〜」「今が旬だから脂がたくさん乗ってるよ」「魚にはEPAやDHAがたくさん含まれているので健康にいいよ」(EPA・DHAは脂の一つ)と言われているように、魚のおいしさ・商品価値は脂の量できまります。
一般的にはどの様な方法で脂の量を測定しているのだろうか?
魚に限らず食品に含まれる脂の量は、特殊な試薬や分析装置を使い、時間をかけて分析を行います。しかも、専門的な知識を持っている人が行う必要がありますので、誰にでも分析できるものではありません。
簡単な方法で脂の量を分析することはできませんか?
今回、魚肉を反応液に入れて加熱するだけですぐに脂の量を測定する方法を開発しました。脂が多く含まれていると反応液が赤色に染まるので、目で見て脂の多さがわかります。下の写真は実際に魚肉を使って分析したものです。脂を多く含むイワシやサンマは赤色が強く、脂が少ないヒラメやフグは赤色が付きません。
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魚に含まれる脂の量を簡単に測定 |
この方法の特長を教えて下さい
1. 測定時間が短い。(魚肉に試薬を入れ、お湯に入れて10分)
2. 安全な試薬を使用している。
3. 場所を選ばない。お湯があればOK!
4. 試薬の値段が安い。
5. 専門の知識は不要。目で見て判断できる。
皆様の反響はいかがですか?
この方法を本校のHPで公開したところ、水産業界の方からの問い合わせが多く、「すぐに分析セットとして販売して下さい」などの要望がありました。また、マスコミ関係(新聞掲載・TV放映など)からも取り上げられ、多くの皆様から注目されています。現在は「分析セット」の開発を目指し、引き続き研究を行っています。
この方法を実際に見てみたいのですが・・・
6/5(土)に本校で「下関フードテクノフェスタ2010」が開かれますので、興味のある方は是非御来校下さい。
食品機能学講座 田中竜介