下関フードテクノフェスタについて、食品科学科長に聞く

2010年4月12日 掲載

 食品科学科オープンキャンパスと同時開催の下関フードテクノフェスタについて、芝恒男・食品科学科長に聞きました。

 いきなりですが、フェアでなくてフェスタなのですね。

 ええ、フェスタです。フェアであれば展示会、フェスタであればお祭り。つまり市民や、高校生、そして水産大学校生に『魚食』を楽しんでもらおうと考えています。

 市民や高校生はどうやって楽しむのですか?

 フェスタでは『所変われば、好みも変わる』をテーマにした講演会と鼎談を開催します。これって、誰が聞いても楽しい話しのはずです。また下関産の食品をみるのも楽しいし、そして水産大学校生や、高校生が開発した食品を楽しんでもらおうと思います。学科としては、トラフグのカルパッチョなどを試食用に出します。

 
  
トラフグのカルパッチョ

 
   

 トラフグの白いソース添え

 どんな人が講演されるのでしょうか?
 野瀬泰申さん。日本レコード大賞審査副委員長を勤めた大変有名な人です。

 知りませんが?
 食文化人です。ただ気取った食文化人ではなく、庶民に近いところでグルメを話す。全国を旅して、庶民の味をなめ尽くしていると言った方が良いのかも知れません。何しろ『B級グルメ』などと言った造語の主なのですから。

 何やら親しみ易そうですね。
 ええ親しみ易いことは、沢山の人に愛されるってことです。
 それから鼎談には、野瀬氏に髭の和仁皓明さん。和仁さんは鯨食文化の維持に熱心ですし、なんてたって下関の食文化サークルの中心人物です。寿司からワインに至るまで、造詣の深さは、海よりも深い。食品科学科では、「魚餐の科学と文化」でご講義頂いています。

 残る一人はどなたですか?
 うちの理事長の鷲尾圭司です。

 え!? それでは話しが堅苦しくなりますね。
 とんでもありません。京都西陣の出身で、釣り好きの父親の命令で魚食を極める一方、漁師に一番近いところで水産を考えてきた人です。いやこの理事長が『下関の味付けは甘すぎる、これでは全国展開は難しい』って、うるさいんです。
           


会場となるキャンパス風景

 ふむ面白そうですね、ところでテクノとの関係はどうなのですか?
 食品科学科の技術は食品を生産し、その食品は消費者に愛されなければ売れません。『所変われば、好みも変わる』、つまり消費者の立場になって切磋琢磨したいと考えています。

 フェスタでは下関の企業が出品するのですね?

 ええ、私たちが優れているなと考えている水産食品を造っている企業の皆様に出品を御願いしています。商品をご紹介することで、応援団を造る。地方からの発信の要諦かも知れません。

 
学内の様子

 それではどうして学科オープンキャンパスと同時開催なのでしょうか?
 私たちの学科は、食文化を教育の柱に据えています。また研究では、実際に利用されうる技術の開発を心がけています。つまり教育と研究を紹介しようとすると、フードテクノフェスタになってしまいます。
 食品科学科としては商品化したもの、商品化目前のものなど、およそ6種類の技術展示をします。

 何やら面白そうですね!

 ええ、皆さんに楽しんで貰おうと思います。また高校生には水産大学校の教育と施設を紹介する予定です。

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