「クラス担任が一年半経過して」和田律子 助教に聞く

2008年9月21日 掲載

Q-水産大学校にも担任の先生がいるのですか?
 小学校から高校までは担任の先生がいるのが当たり前ですが、水産大学校にも「担任の先生」がいます。意外と思われるかもしれませんが、今は他大学でも担任制度をとっているところがかなりあるようです。
担任は各学科各学年に1名ずついて、入学から卒業までの4年間、持ち上がりで同じ学年を見ます。担任の決め方は各学科で違いますが、学生が悩み事の相談もしやすいようにとの配慮から、食品科学科ではここ数年、若手の教員が担当することが多くなりました。
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 入学直後のオリエンテーション。水大校の練習船「耕洋丸」の見学に行きました。私は引率者として参加。これがクラスみんなで写った初めての写真です。

Q-担任は何をするのですか?
 担任の仕事は学生への連絡事項の伝達、成績表などの配布物の配布、奨学金などの申請書類へのサインなど、学生と学校との橋渡し的な仕事をします。また、勉学や学生生活の悩みの相談にも乗っており、担任が対処できない場合は学内カウンセリングや学生課など、適切な部署の助けを仰ぐこともあります。
その他、新入生宿泊オリエンテーションの企画、水産食品士(過去のトピックスを参照して下さい)の資格取得のための魚料理教室、3年生で行われる洋上鮮度管理実習、卒業研究を行う研究室の配属調整なども、担任が主に関わる仕事です。
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  入学一ヵ月後に開いた第1回クラス会。学内でバーベキュをしました。準備から後片付けまで、クラス委員を中心に皆が協力してやってくれました。  




 うちのクラスは男女比が3対1。人数の多い男子学生が元気ですが、女子学生も負けず劣らず、明るく元気です。 
Q-1年半経過しての感想は?
 担任になったのは今回が初めてです。思っていた以上にたくさんの仕事があり、負担に感じることもありますが、良かったと思うことも同じくらいたくさんあります。例えば今年度から始まった水産食品士の資格取得のための料理教室などがそうです。これは正規の授業時間外に学内で開かれ、希望者に対して様々な魚のさばき方を教え、簡単な調理、試食の後、食感や味を簡単な言葉で書いてもらう、という実習ですが、各学年の担任4人が担当しています。最初は外部講師の補助という位置付けでしたが、回を重ねていくうちに担任が指導できそうな場合は担当教員が教える、という方針になりました。当然プロの方のように教える自信はありませんでしたが、幸いなことに、私の担当は他学年の実習2回が終わった後に行われることになっていましたので、毎回前の回の実習を見学し、隅の方でさばいて予習、実習終了後には他の担任と一緒に余った魚をさばいて復習をしたお陰で、何とか前学期は乗り切ることができました。実習日は毎回、いつも半日ほどの時間を取られ大変な労力がかかりましたが、それだけのエネルギーを割いた分、学生と同じように魚のさばき方を着実に身についていくことができましたし、随分勉強にもなりました。今後も引き続き料理教室は開かれますが、学生も私も次第に要領も得てきましたので、負担が軽くなることを期待しています。
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料理教室の様子。この日の魚は「アジ」。刺身と塩焼きにしました。
Q-今後の抱負は?
 他にも担任であるが故に関わることになった多くの事を通して、いろんなことを学ぶ機会に恵まれましたし、これからもそうだと思います。確実に成長していく学生を見つつ、4年後彼らが卒業する時に「先生も成長したねえ。」と思ってもらえるよう、何事にも一生懸命取り組んでいきたいと思っています。

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