●オープンキャンパスの模擬実験について田上准教授に聞く

2008年8月13日

 8月23日、24日の水産大学校のオープンキャンパスで行われる食品科学科の模擬実験について、田上准教授に聞きました


………どんなことをなさるのですか?

 巻貝を使った染色実験です。


akanishipah puru sen
                 アカニシ


………面白そうですが、具体的にはどんな内容ですか。


 巻貝の中でアクキガイ科の貝、例えばアカニシなどは、内臓に紫色になる色素の素(写真の黄緑色の部分)を持っています。これを取り出し、太陽光に当てるといろいろな色を経て、最終的には赤紫色になります。この色素(貝紫)でハンカチを染める実験です。



………この色素はいつ頃からあったのですか?

 ヨーロッパでは紀元前からありましたが、有名なのはクレオパトラのガレー船の帆がこの貝紫で染めてあったということです。日本でも吉野ヶ里遺跡から出土した織物片で見つかっています。常に高貴な人々の衣服を彩って『帝王紫』と崇められました。

kodai murasaki somemono





………現在は、この色素はどうなっているのですか?

 光や熱に強いので、合成染料主流の世の中ですが、いくつかのところで芸術作品として染色が行われています。


………今日はロマン的なお話有難うございました。















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