水大歳時記(平成十年度)

  春 の 部

       

  待ちわびる 我が身晴るるや春の香り

  冬終わり 春の訪れすぐそこに      単車で風切る季節かな

  暦では春来た山でも雪化粧

  春来たり いつも心は雪景色

  春先はいくら寝てもまだ寝足らず      うつろなままに また目をつむる

       旧正月

  中国では爆竹(はなび)をするのはお正月

       

「どこまでが雲どこまでが蜃気楼」(上野たかし)にならって   どこまでが雲どこまでが空なのか

   空はこんなに広いのに      私は小さな箱の中        雲はどんどん流れてくのに          私はいつまでも箱の中    いつになったら、         私は 大きくなれるのかな

       春風

  窓の外には風の街 ぼくの心は空の雲

       春一番

  青空も吹きとばすほどの春一番

   霾(つちふる)、黄砂

今日ラジオで黄砂が来たと報道していた。 菅原道真の「東風吹かば…」を踏まえて   <西風(はえ)吹かば春のおとずれ黄砂が来      当の日本には風邪はやる

   蜃気楼(しんきろう)

  蜃気楼物理の神秘を思い知り

  蜃気楼揺らぐ景色の不快感

  蜃気楼熱い空気が身を焼いて

  蜃気楼見るとそこへ行きたいな

  蜃気楼うっとり見とれてつっこむ畑(原付二号)

  蜃気楼砂漠で見たらむかつくな

「蜃気楼はたしてみせぬ魚津かな」(百合山羽公)にならって   蜃気楼はたして見せぬ恋人よ

「ことごとくものの音絶え蜃気楼」(長沼紫紅)にならって   ことごとくものの音絶え息も絶え

  ことごとくものの音絶え金も絶え

  大蛤(はまぐり)しんきろうならぬ毒を吐く

       春の海

  春の海 白波消えて青くなる

「どこまでが雲どこまでが蜃気楼」(上野たかし)にならって  どこまでが空どこまでが水平線

オートバイから海を見て  風を切る我の目に留まる舟一艘

       

   とてつもなく広く、どこまでも続く海    海は私たちの心をいやしてくれる。    悲しいとき、つらいとき、心がもやもやしたとき    海はそんな沈んだ心を    何も言わずに静かに優しくはげましてくれる。    そしていつも必ず待っててくれる。

  海の波 遠くへはこぶ ものがたり

  ダスビダーニャ新湊(さよなら新湊)

   あゆの風 肌に突き刺す新湊    はるかロシアの船見える    スーパーダスター ロシア人    市内の廃車もっていく    そんなに積んでどうするの    うちのばあちゃんチャリ盗られ    今ごろウラジボストクかな    港で泳ぐロシア人    こっちをにらんでドブリジェ(こんにちは)    ダスビダーニャ新湊    しかしそんな新湊大好きさ    我愛ニイ* 新湊        *(編者注)中国語のニイという漢字(「あなた」        の意味)がありませんので、片仮名で勘弁して下        さい。

  『鴨』を書いた会田綱雄さん風に

   好きなことは、自分のやりたいときにやればい     いじゃないか。    ヨットのセール、おまえはいつも風を浴びれて     気持ちがよさそうだなあ。

  金子みすずの『おさかな』第二章

   海の魚はたのしそう    お米は田んぼで作られる    牛はまき場でかわれてる    こいもお池でかわれてる    けれども海のお魚は    誰からなんにもいわれずに    遊びつかれた頃合に    こうして私に食べられる    ほんとに魚はたのしそう

       菜の花

  菜の花は美しく咲き乱れども そこに流るは汚水なり

       釣り

   釣り人は、自分しか見えず    何をするにも、自分しか考えず            水を見る

   釣り人は、魚を知らない    そして、水を知らない

   でも 何かを知っている    だから釣りをするのだ    喜びなのだろう

   竿を振る          沈黙のために

       乗船

  乗船は実習よりも遊びかな

       春休み

  もうすぐだ はやくこいこい春休み

      ウナギと人

   昼は泥の中    夜は餌を求めて活発に    人は昼は活動    夜はフトンの中    ウナギは時々昼間穴から顔を出し獲物をねらう    人も時々夜は娯楽場でとどまり、楽しみを得る

       カメラ

   カメラはいいなあ    みんなカメラを向ければ    すぐに笑顔になってくれる    見つめてくれる    私はそんなカメラになりたい

       

   濃青のこの惑星の底    ただ静かで、耳が痛い。    多くの生物が舞い降りようとしたが    いまだにここに来ることができない。    細砂は舞い上がり、    はるか彼方へ流される。    流れは冷たい。    ここに神は存在しない。    存在するのはただの闇。    上の世界は栄光と挫折に    打ちのめされた生物が    うごめく。    けれどこの闇につつまれた    この惑星の底は静かだ。    ただ耳だけが痛い。

       吉見駅

  吉見駅 何度降りても田舎だなあ

       授業

  昼下がり大息つきて果てにけり

       試験

  テスト中 ろくなものを食べてない

  試験終わり結果無視して強がるも      結果を見てから顔青ざめる

浪人の頃を思い起こして   つらき日の思いをおこす試験期間

  単位とは いったいいかなるものなのか

  世紀末 僕の単位も世紀末      それでも明日はやってくる

  今日テスト 明日もテストで三連休      テスト勉強頑張るゾ!

  試験中 資料整理がそうじ時間        試験中、プリントの整理などをしていると、いつも        そうじに変わっていて、時間ばかりが過ぎてゆく

  ゆううつなテスト始まり まだ三日

  プリントを見てもわからぬテストの答え

  今年こそ と言ってみたけどまた来年   外国に 行ってみたけどここはどこ   よく見ると 社会の窓が全開だ   あふないと 言われてみたがもう遅い   よく見ると まわりの人はどこ行った   はやくこい 春よあなたはいずこかな   手に届く と思ってみたがあと少し   あと五分 短い針が一回り

  学ぶなら やっぱり前からこつこつと   次こそは 毎回言ってる一日前

   みんながどんどん出ていって    気がついたら寂しい教室    僕一人

      家庭教師

   あの頃は自分もできなかった。    今だから教えられる。    わかっていても感じてしまう。    なんでわかってくれないの?    先生ってこんなに大変なんだ。    先生、いままでありがとう    これからもよろしく。

          今の私

   なにかをやらなきゃって夜がくる    でもやりたいことがみつからなくて    やりかけの気持ちがふえていく    そんな夜があっても    いいんじゃないかって思えてくる    そんな夜がみんなにも    あるんじゃないかって思えてくる    そんな夜がまたやってくる    そんな夜はホットココアでもゆっくり飲もう    本当のやりたことが見つかるまで

     自分の気持ち

   今の自分ほど、自分を理解してないものはない    けど自分のことを誰よりも毎日考えているのは     自分だ    なのに人から言われた事の方が思い当たる点が     多い    自分の気持ちに正直になろうとしても完全には     なれない    でも そんな自分も自分だ。    毎日 こんな繰り返し。

   

       あの日のこと

   夢の中のぼくがいて、現実の中にもぼくがいた    あの日のことは忘れない

     愛らしいもの

   空に雪    草に露    人には涙    一見はかなく、寂しいけれど    そこには命が光ってる

      愛ある人へ

   転勤したら、休みの日には必ず帰って来て下さ     い。    その日を楽しみにして 待ってます。    でも、時々帰って来てはまた行ってしまう…    こんな繰り返しはいつまで続くのですか?    −私たちは いつか どうなるんだろう。

       

  合いたいと おもっている人 夢の中

   あなたは今とっても輝いていて    私には手の届かない人になってしまいそうです    でもあなたが眠るひまを惜しんで手に入れた栄     光だから    私はその事をよろこんであげるべきなんだよね    でも、私にはそうしてあげる事ができないよ    はなれるのが本当にいやだから

       

   私の知っている彼    そう、それは笑っている彼    怒っている彼、友達と冗談をいいあう彼    お酒を飲んでよっぱらう彼、私をギュット抱き     しめてくれる彼    私の知らない彼    双眼鏡から地平線をみつめる彼    真剣なまなざしで舵を握る彼    こんな彼は知らないけれど    このとき、一番輝いているのかもしれない

      すてきな人

   泣きたいときに泣く    笑いたいときに笑う    こんなかんたんなことが    あんがいできなかったりする    勉強ができる人なんかより    これができればすてきな人だと思う

       

   人はわがままだ       そうでないようにみえてもわがままだ    人はおもしろい       見ているだけでおもしろい    いろんな人がいる        だから人生っておもしろい

      馬鹿な奴

   馬鹿な奴を見ると殴りたくなる    馬鹿な奴を見ると蹴りたくなる    馬鹿な奴を見ると罵倒したくなる    馬鹿な奴を見ると反省させたくなる    馬鹿は馬鹿なので馬鹿だからだ    しかし自分も馬鹿な奴

       心の底

   世に嫌気を帯びて    世を離れるも空を切る    虚を突かれたその心は    深淵を極めんとす。    滅びゆく者たちへの忠誠なるその努力は    現実逃避の幕を破る    関所に埋もれたその才は    未だ咲かずして己を喜び    月を夢見る。

     花咲き乱れる頃

   花咲き乱れる頃    夜はまた をかし    人目を気にして来てみれば    驚くこと花の如し    滅びる前に    滅びるも花

       狂奔

   ガラスが飛び散って    タカシははね起きた    「今日は早起きだ」    独り言をつぶやく    彼は今日も、貧血気味である    気が狂うのは    今日の何時頃だろうか

       人生

  人生とは旅である

   いつの間にかこの街に    丸め込まれたのは誰    止まれないこの世界で    胸を張って生きるしかない!!

  今日もまたまったく打てずに黒い星      いつまで続くトラの眠り

   光っていた。光っていたい。光りたい。    僕は毎晩 眠る前に今朝の自分にサヨナラを告げる    僕は毎朝 生まれ変わる。    行きたい。行きたい。生きたい。    光や水をいっぱいもらった観葉植物なんかより    アスファルトを突き破る雑草の如く。

  北酒場 思いめぐらし ひとり酒

   機械よりも鉄でありたい    石よりも岩でありたい    カモメよりもフクロウでありたい    海よりも湖でありたい    私は私でありたい

     一生懸命 やったものが 馬鹿を見る      これがいまの私の心情だ

   落ちた。    また落ちた。    はいあがった。    落ちた。    落ちることをくりかえす。    よく分かる。    落ちる人の落ちていき方。      −−−−−−−    やさしい人がいます。    友人の話を聞いて一緒に泣いてあげれる人。    他人を傷つけるのがイヤな人。    他人を思いやれる人。    …でも自分のことは…    やさしい人になりたい。    でも、やさしい人って何だろう。

指に刻まれた何本もの皺(しわ)を見て思う   我が指に迷う道見て感ずるも      たどり歩けばいつかたしなむ

       休日

   朝が来て太陽の光で目がさめる    時計の針を確かめて    まだねれるなと思ったら    またふとんに入りねてしまう

      現代社会

   今の世の中はどうなっているんだ    ドラッグ、売春、暴走族    犯罪の低年齢化    今の若者はどういう教育をうけているのか    最近の中年(世)代も堕落している    中年代がよくないから若者もよくないのだ    あるいはその逆かもしれない    一人一人がよくならなければならない    たった一度の人生だから    無駄にしないように

      エッセイ

  恋の歌 あまたの寝言 呪われり 恋の和歌(うた)を聴いて思ったこと。恋についての 歌は今も昔も寝言のようなもんである。別に悪いとか いいとかではなくて、あまりにも瞬間的な感じがして、 寝言と同じように意味のないもののように聞こえるか らだ。つまらないといっているわけではない(歌によ るが)。その歌がきれいごとだろうがそうでなかろう が、同じである。多分、自分の色とか、そういうもん がなければ、想うだけの歌はつまらなく聞こえるのだ ろう。

  テスト中ふと外見ればかえる人      外は明るく 内暗い テスト中にふと外を見てみたら、家に帰る人がいる。 壁一枚のへだたりなのに帰る人は楽しそうで、気分は 明るいのに、こちら側は静かで、気分も暗い。

 夏 の 部

    五月雨(さみだれ)

  五月雨や打たれて走る帰り道(辰弥)

       梅雨

   梅雨に打たれた石灯ろう    枯れた朝顔手に添えて    梅雨の涙に君を見る

  食べ残し青き柱が立ちにけり

  梅雨入りてわが身も鬱に入りゆく

  雨でなく降るのが梅の花ならば

  嫌われる梅雨もなければ水不足

  梅雨入りを田圃の蛙に知らされる

  北海道梅雨がないが雪がある

  しとしとと降りやまぬ雨満ちあふる

  川柳(かわやなぎ)梅雨の中晴れ鯉の恋

  梅雨空に咲きし昔の恋思ふ

   暑い夏    水不足にならぬよう    雨々降れ降れもっと降れ

  梅雨入りにおにぎり食えば梅入りよ

  梅雨に入りしだいにたまる洗濯物

  梅雨に入り銀座に咲くのは傘の花

  梅雨入雲(ついりぐも)ひもやすみかな日がのぞく(優)

  梅雨時の空の晴れ間に夢を見る

  暗き日の死にゆく卯波を梅雨が刺す

       初夏

  初夏(はつなつ)の川音(かわね)に我を眠らさん

  砂利積みし手とせせらぎと初夏の光

       

夏だけに出来る楽しみの一つかな   汗ぬぐうふりして見上げる歩道橋

  夏の日に居眠りをして汗をかく

  朱夏の宮夏も暑しと思いけり

  夏の月明るく光り星を隠す

   燃えるヒマワリ    水に映える空    何も変わらない    今日この頃

  脇道の農業道路涼気あり

 熱ければ熱いほど光輝く白光の中で    昔の思い出にふけっていく      セピア色のぼくを思い出す

  水大に噴水がほしい

       

  海広しおれの心もああ広し

  海鳴る日ボードをもって波に向く

       卯波

  風吹きて磯香ほのかに卯波立つ

  雨の中船出見送る卯波かな

       

   深青の空に両手を広げ    深青の空と語り    両手の中には清涼感

       熱帯夜

  熱帯夜耳元で鳴く蚊が一匹

       夏の夜

  なつの夜は机の上で蚊の標本

       水の中

ことごとくものの音絶え水の中

       試験

  炎天下試験近づきええ点か

       夏休み

  待ちどおしいはーやく来い恋夏休み

   心はうわの空    指折り数える    バラ色の夏休み

  海行きたい山にも行きたい夏休み

       山登り

  戸隠しの山登る前の神の社

       ボート

  行革の外波気にせずボート漕ぐ

  オールにて次々割られる水面鏡

  ボート漕ぐをんなは供を頼りとす

  夢砕く第一マークで大転覆

      カッター

  カッター漕ぐ海技実習気も重し

  あかつきのたたずむ波間オール十二

       ヨット

  波間にて風あおりつつ進むかも

「汐筋によたよた進むヨットかな」(小路紫峡)を受けて   ヨットかなヨットじゃないよヨットだよ

  風ふけば我が身も揺らぐヨットかな

  舟底に蹴られし水のきらきらと

  白き帆に期待を受けてヨット行く(ウチダ)

  風まかせヨットと同じ風まかせ

     鱚(きす)

  衣付け油で揚げたキスにキス

  塩浜に白波寄りて鱚に似ゆ

     蛸(たこ)

芭蕉の「蛸壷やはかなき夢を夏の月」に思う   蛸も夢をもって生きている

    山女(やまめ)

ある観光地で山女の塩焼きを買おうとして並んでいたときのこと   厚化粧横入るババに母切れる

  せせらぎの岩にこしかけ山女魚釣る

  見分けつかん岩魚と山女どうちがう

  山女魚音なく泳ぐ静の感

    岩魚(いわな)

  岩魚釣り山奥で出会うはショベルカー

  山奥で釣った魚は放流魚

  神の炉に岩魚焼くなり夜の月(祐介)

  三匹の岩魚食えば龍になり(と、童話の話)

  木曽路往けば岩魚の焼ける香ばしさ

  人知れずひっそり潜むよ巨大岩魚

       金魚

  マイペットアイラブユーラブアイラヴユー(ジョン)

  長かりし金魚の糞みて我絶える

  ぱくぱくと言葉にできない想いあり

過去の思い出   泣く泣くも病の金魚放流す

  ふりふりとゆかたの帯が金魚の尾

  夏祭り腹見せて泳ぐ金魚あり

  金魚みてため息つきて仕事(学校)行く

  丸太りしり振る可愛さ味は別(ゲテ食い仙人)

  夏祭り金魚すくえど無にかえる

  金魚すくい追えば追うほど逃げてゆく

  金魚はね世話をしないとすぐ死ぬよ

  鉢の中金魚が泳ぐ脊椎動物

  山梨に金魚泳げりせせらぎの

  縁ばかりまほうの金魚は尾切れかな

       

  吠えまくり玄関開ければしっぽふる      お前の主人は盗人じゃないぞ

  お手という主人をみつめ横になる

  犬呼びて眠い目こじあけ散歩ゆく

       セミ

  セミや海なくては夏は涼しいか

  セミの声故郷に帰る夏近し

       

   あまたの星の下に      月ひとつ    あまたの蛍の上に      月ひとつ

       梅酒

  風呂上がり冷たくひえた梅酒かな

     シュウマイ

横浜中華街のこのシュウマイとはキヨウケンのシュウマイのこと   中華街入ったら食うのはこのシュウマイ

      線香花火

  線香花火火玉が落ちる人生終わる

       

  ただの道彼女のもとに行くために      彼が通れば「恋路」となりぬ

  いつの日かちかった思いもうすたれ

   別れても     別れても       好きな人

  気がつけば君のつぼみは花咲かず      女のタネは別の君に舞い降りる

       人生

  落日の陽に燃やされる罪人(とがびと)の      のどを切り裂き命を流す

  本当の罪は     その人の人生を通り過ぎることだ

 秋 の 部 

       

  めし腹へった

  おなかが減った なにか食わせろ      しゃべるな ねるな ガム食うな

「秋の水ひそかに流れ空腹なり」(高柳重信)に思う   凶作であったようだ/P>   秋は涼しくなり何かさみしいような感じがする

  秋の葉に陽がうつりこみ紅くなる

  秋終わり心も寒く凍えてる

  秋来ゆと魚(うお)豊富でヒトは腹減り

  秋がもういってしまうね

       

  夜(よ)吹く風秋のにおいに変わりたり

  サンダルの足元さぶし秋の風

  コスモスの薫りを運ぶ秋風や

       

  秋の空見た目はいいが外寒い

/P>        

  秋水(しゅうすい)とビールもあります「秋味」が

  果物のしずくもおいしい秋の水

  朝洗う顔にしみたり秋の水

  秋水の日なたに集まる野鯉かな

  秋の水塩素がぬけてうまくなり

  秋の水米まで流し降り続き

  秋の水落ち葉も流る季節かな

「さざなみをたたみて水の澄みにけり」(久保田万太郎)に思う   なつかしやふるさとの水

「ひしめいて津和野の鯉や水の秋」(清水基吉)に思う   僕は釣りが好きです

  次々と色の移りし秋の水

  澄みわたり秋空うつし水の底        秋の韓国は空が澄み渡っていてとてもすがすがしく        きれいだそうです。試験終わったら…

       秋の海

  人のいなくなった海は静かだなあ

  秋になれば泳ぎたくない

  秋の海夏の光(なごり)を流しけり

  夏の日の楽しき日々は去っていき      あの子を思い秋の海みる

  砂浜の長しと思うときに見ゆ 偽りの三色旗

  秋の海なめるとやっぱりしおからい

  秋の海はとても寒いよ でも冬はもっと寒い

  秋の海なつかしいかな人の影

  秋の海しずむ太陽きれいだな

  秋の海カッターこいであー疲れた

  秋の海波の高さに酔いしれる

  今日もまた海の彼方に君を見る

  散りばめた星が瞬く秋の海

   秋の海     秋刀魚なりけり      秋の海

  秋の海やっぱり浮き身で流された

  秋の波月の光で「なお美」しい(尚美)

  秋の海浜辺で焼き芋おいしいな

  秋の海幻想だけが駆けぬける

  秋の海カッターの試合で使いけり

  さびしさに一人たたずむ秋の海

  秋の海見るたびになお寒さ感じる

  秋の海さむくなりけり つぎは冬

「秋の波鳶の激しさときに見ゆ」(福田甲子雄)に思う   鳶、…アイツはおそろしいやつだ

  秋の浜泳ぐ人なくてああさびし

  秋の海さびしさおぼえるなみの音

  秋の海君が心の寄せる音

 うみの心(二首)

   ひかり        南の海より

  ぼくは        まぶしくて   いっぱい       まぶしくて   ひかってる      さわやかな              きもちでいっぱいだ

  秋の潮、秋潮(しゅうちょう)

  ときに見ゆ秋潮のもと日が落ちる(優)

       

  秋の空の雲は不思議だ

       稲妻

  稲妻が夜空に走り夏が去る

       秋の雨

  海の上柔らかなりし雨の音

  雨やんでまた雨降って雫つく

       

  秋なので露と聞くと甘露煮を思ってしまう私

  葉上の夜露 枯れゆく草花泣きにけり

  窓の下秋を感じる露だまり

  露々が手をとりあってひとしずく

  露の朝はかない気持ち胸に秘め      いつもと同じ今日となりけり

  石の上露あつまりて穴あける(優)

  チャリンコにすわるとなぜか尻ベタベタ      あっ、露のせいか!

  露明けてやっと晴れたようれしいな

  朝があけサドルに露つきケツぬれる

  露が降り霜が降りると春恋し

  露きらい学校行くのがめんどくさい

  朝晴れて葉の上の露落ちにけり

ワンゲル部としてはいつでもどこでも自炊をして寝られることが 必須条件である   曙に朝露ぬれて目をさます

一茶の「露の世は露の世ながらさりながら」に思う   何か裏がある

  露の日はまだまだつづくこれからも

  始発待つ彼女の瞳は 涙にくれる秋の露

  朝練で走り朝露靴ぬらす

  夜の事女の露に転びたり

   名月(十五夜、望月)

  月今宵常より紅く光りけり(優)

  糸を垂れ波間に浮かぶ名月や

  望月の光をたより散歩道

  名月や変わりなけれど秋の風

  酔っぱらい名月なんぞどうでもよし

  月へ行くうさぎを一緒に連れてこう

夜中七曲りを通って思った   名月を淡くうつす吉見海

  名月や秋風さそう七曲がり

  月見団子売り切れかわりにゆで卵

  望月に照らされ海に灯る道

  名月を感ずることを忘れたり

    十六夜(いざよい)

  十五夜を逃して見るぞ十六夜(いざよい)月

  十六夜に酔いてすごす長き月

  十六夜にライト片手に海の月観る

       秋月

   夜露の雫    闇に溶け    闇夜に映える    秋 月

   月光の照らす 君の顔    静かなる 白き月しずく    密やかな 時だけの流れ    月光の照らす 宵の色              (雪丸)

   亀の目に 浮かぶ涙は    月光の 雫のようでありました    動かぬは 大きな体が邪魔してか    それとも 心持ちが重くてか

       秋の蛍

  せせらぎに涼しき秋の蛍かな

  暗いから蛍あつめて火の代わり

  蛍減り趣浅いさびしさよ

  秋の夜にさみしく光る蛍かな

  西田川蛍光れば天の川

  静寂に見えるは蛍の光なり

  悲しくも残る蛍の恋いずこ

  火の山の見おろす街は群蛍

「たましいのたとえば秋の蛍かな」(飯田蛇笏)に思う   消えそうです

       秋の蚊

  秋の蚊の殺すにしのびずほたっとく

  秋の蚊に三カ所さされ夏こいし

  秋の蚊と死闘をかわす午前四時

  秋ふけて耳元で泣く小さき蚊

  秋の蚊に静かな秋を感じたり

 蚊もだんだん少なくなり    蚊を殺すのもかなしくなり      自由に血を吸わせている

喜界島では十月でもさみしくはあるが蚊が鳴いている   秋の日に名ごりおしく鳴く南の蚊

  秋の香に羽音も弱く秋の蚊や

  秋の蚊に殺意を覚ゆ午前二時

  秋の蚊は死にぞこないの浅ましさ

蚊取り線香をしまった後で   秋の蚊にさされし夜は寝ずに過ぐ

  秋の蚊は比較が可能ゴキブリと

       秋の蝿

  ロザンナと名付けてかわいい秋のハエ

  すきま風入る窓辺に飛ばぬ蝿

       秋の虫

  雨上がり生きていたかと秋の虫

      赤とんぼ

  赤とんぼ取る子の上のうろこ雲

       象亀

  象亀   それは太古の昔からいる者

  甲良の模様に地球の鼓動を刻む者   一万年を旅してきた者

  今も何かを待つように   じっと静かにたたずむ者

       

  柿をとり葉っぱを見れば毛虫

       秋刀魚(さんま)

  味ポンにだいこんおろしに秋刀魚食う

  大根をおろして添える秋刀魚かな

  秋刀魚ちゃん明石屋さんまじゃないんだよ

  ああ秋刀魚さしみでたべるとまたおいし

  秋刀魚焼くにおいだけで食すすむ

  古へのセンスに驚く秋刀魚の名

  焼秋刀魚食べるとうまいおいしいな

  秋刀魚にも愛するハニーがいるのかな

  秋刀魚焼きむさぼりじゃぶり食べてみた      人生の快楽ここに見つけたり

  秋刀魚食うその日の講義指くさし

  あーおいし秋のさんまは絶品だ

  さんま焼き猫といっしょに秋さんま

  七輪で焼く秋刀魚は最高だ

  秋刀魚は秋の代名詞

  試合後の打ち上げで食う秋刀魚かな

  飽きの味覚秋刀魚

  秋刀魚焼くにおいつられる秋の夜

  焼秋刀魚おろし醤油でおいしいな

  七輪の上で横たう秋刀魚かな

  隣から香るにおいは秋刀魚かな

  一人暮らし秋刀魚も食えぬ秋なのか

  ひたすらに泳ぐ秋刀魚の恋心

    秋刀魚の気持ち

   さー、あたちの季節!    油がのってピチピチよ    みんなあたちのとりこ*

  秋刀魚はうまいでいいだろ

  西の空秋刀魚焼く火に真っ赤っか

     バーベキュー

  海岸でバーベキューする我らの夜

       

   柔らかな心をもった はじめての君と出会った    君の名前 探し求めていた たどり着いて    分かち合うものは何もないけど    恋のよろこびあふれている

  知れば迷い知らねば迷わぬ恋の道

   寂然と残る心の 冬を待ち    いつ春来しかと 風を待つ

      学校生活

  ¥山にパシリ使われ四苦八苦      原チャとばして間に合わぬなり

  秋の幸無きに等しい学校生活        世間の風が冷たい

       日本

  日本よどうしてそんなにへぼいのか

       人生

  ああ無情こんな奴らがトップ立つ?

 光のコラール    テンジョウノキキノイタダキニ      ボクラカワリバンコニイシヲツモウ               (死せる詩人の会会長)

  行き先を決めても着くのは別の場所

      エッセイ

 ふと見上げると山は赤や黄色に色づきはじめている。 いつのまにか山に秋が訪れていたのだ。

 九月です。朝や晩はめっきり秋らしくなりました。 夜にきこえる虫の声、秋の音です。お店にはナスや クリが並ぶようになりました。  日本には四季があり、四季折々の風物がいろんな 所でも見受けられるすばらしい所です。  もうすぐコスモス祭りです。

 秋といえば食欲の秋だ。本当に食べ物もおいしい。 去年は秋の間に8*太った。秋だからという理由で はないけれど。  もうすぐ涼しくなるし、最近は夜、明け方は寒い。 紅葉・くり・かき、秋はたのしいことがいっぱいだ。

 昨夜は十五夜ということで一晩中月を眺めていま した。月が明るすぎて、まわりの星がみえなくなっ てしまいました。月があまりにきれいなので、もっ ときれいなものがみえなくなってしまいました。 まあ、月に一度のことだからよしとしよう。

 大きな海にぽっかり浮かぶ月。そんな日の海を見 ていると海に入りたくなるのは私だけ…?

  「たましいのたとえば秋の蛍かな」(飯田蛇笏)に思う たましいがみじかいほたるが秋にいるなんて変だな。 夕ぐれがはやくなると秋をかんじる。

学校に退屈している 刺激が欲しい 愛が欲しい あそびたい、寂しい… 欲、欲、欲、欲、うんざり されど…欲におぼれたい

大きな葉に露がついている。 モノクロの写真でそんな光景をみると ものすごく幻想的に思えてならない。

    露の気持ち

私はいつも考えごとをしています。 人生について、好きな人について、そして 明日について 私はいつもボンヤリさん。

七曲がりから海を見ると、すごく波が高くて、まち がって車ごと海に落ちたら、そのまま韓国まで流れ ていってしまいそうだ。     秋の海 流れついたら 韓国だ

 冬 の 部

       

  寒くてやんなっちゃう

  秋と冬の空は美しい

  寒い冬あの子は遊ぶ元気だな

  冬寒いすごく寒いな春よ来い   冬来ても私は未(いま)だ食欲の秋(ようこ)

  蛇蛙みんなそろって冬ごもり

  寒い風心にしみる寒い風

  冬の風寒くてつらくて死にそうだ

  暁の色 日が縮まりて山に隠れる(優)

「門灯を消す立冬の暁の色」(村山砂田男)に思う   灯を消してもう早く寝てしまいたい

文学の講義に思う   くそつまらん冬寒いのにやめちまえ

私は夏より冬の方が好きです   積雪を夢見て哀し南の地   暑いから日頃見落とす暖かさ   冬ならいっそう嬉しく思う

  七曲冬の雨の日地獄道        チャリはきびししいです

 梅ヶ峠    吉見の温度にマイナス三度      寒くなりました冬の季節

  ああ寒い今の季節とサイフの中身

  汐を見て静かにせまる冬をみる(優)

  いつの間に正月終わり厳しい冬が来た

  早く春よ来い

       立冬

  立冬に厚着完璧紅葉狩り

  朝遅く冬立つ道の耳冷たし

  身にしみる立冬の風の中 星を見る

  ふゆがきてゆきがこんこん こんこんと

  立冬の寒さに迷う夏の蚊や

  ななまがり冬立つ風にあおられる

  朝起きて寒いと思えば立冬よ

  やってきた小便近い冬来たる

  冬が来た葉っぱも降るし雪も降る

  テレビ付け初めて気付く立冬の夜

  目が覚めてあまりの寒さで起きれない

  冬来たりあと五分だけ寝かせてね

  目に見えず肌に感じず冬来たり

  風の音立冬過ぎて冷たくなる

  冬来たりこたつこもって蜜柑食い

  寒くなりこたつを出して冬来たる

  冬来たる さかさのほうき 銀杏かな

  立冬に未だ去らずと我が家の蚊

  離れては寄りては出会う立冬の      変わる季節に恋を知りたり

  冬が来たしかし吉見は未だ雨      早く降れ降れ雪よ降れ

       十二月

「サーカスの象吊る港十二月」(野溝サワ子)に思う   いそいそしてます

  十二月坊主も走る忙しさ

  十二月出て行く金が多すぎる

  十二月今年も一つ年取った

  十二月ほとんどバイトでつぶれます

  十二月寒い以外になにもない

「玄海の砂噛む波も十二月」(清水基吉)に思う   だれもいなくなってしまった   さびしい十二月の砂浜にも    波は限りなく打ちあげるなあ

  広島で初めてのバイト十二月

  めんどくさい朝一の授業十二月

  一年が凝縮された十二月

  一年の悔いを改める十二月

  今年は     良い年だった       と思ったりする          十二月

  海も空も青くきれいな十二月

  青空の美しいのは十二月

  吉見では風強くなる十二月

       師走

  立枯木ふと気がつけば師走かな

  なぜなんだ師走というのに暑すぎる

       年の暮れ

  年の暮れなぜだが「年」が気にかかる      成人すぎて年とるばかり

「はらわたの紆余曲折を年の暮れ」(中原道夫)に思う   年末になると体調が悪くなる

  バンコクで師走も走るか年の暮れ

       数え日

  十七回数え日数えりゃ星笑う

       冬山

  冬の山非常食つきて遭難す        山に登ったときの状況です

       冬の空

  冬の空 雪が降るから高いのか

  冬の空 春・夏・秋の空よりも      青さを増して輝いている

  冬なのか春のようだな今日の空

  真っ青な晴天に今気分良し

       P>   離れても 側に居ずとも会えずとも      あなたの見る月 私も見る月

       

   風の強さに身をふるわせて    雲の流れに酔いしれる    遥か遠くにいる人よ    祈りはいつか風に乗り    虫食う心を通り過ぐ

       

  雪になり鳥も南に帰りけり

       雪の夜

   音もなく 雪の舞い落ちる    何も無い そんな夜は    何も探しちゃいけないよ    雪明かりで歩こうよ    白いのに 清らかに見えるのに    雪の降る あの空は    あんなに仄(ほの)かな。    それならば いっそのこと降らないで    本当は 青いと言われるあの空が    黒いのではと    私の不安をあおるから    あなたと手を合わせ    歩いていた思い出    今は一人で手を伸ばす    月に吸い込まれるように

       冬の雨

  この雨に非常にゆううつ感じてる

  雨降ると心も体も寒くなる

  工場もみんなも困る水不足        最近雨が降らないから、そろそろまとまった雨が        降ってほしい

      冬の夜

  冬の夜   寒い寒い   シチューを食べよう      チリナベ食べよう      スキヤキもいいなあ      けどやっぱり水たきかな?      やっぱり…

      冬の星

今日の授業は、なかなか難しかった。 一句   冬の星君も見ているオリオン座

   今日は晴    雲一つございません    今夜はいい星みれそうです

  夜の空落ちる星々流星群

 獅子座の涙    月光つき破り      最後の輝き放つ

  華山にて風治まりて流星群

       冬の海

  冬の海音穏やかに波高く

  青空が海に映ってきれいな景色

  荒波の向こうに見えるは蓋井(ふたおい)か

   暗く緑がかった冬の海    その海を裂くかのように    一隻の船が沖へ向かう    沖には地平線しか見えない    その奥には未知の世界    私は何かを待っている    それは何かわからない    いつか海が教えてくれるだろう

      カレンダー

  気がつけば今年のカレンダーあと一枚

       冬休み

  冬休みひたすらバイトかまぼこ屋

 冬休み    待たずに      バイト行ってきます  先生へ    よいお年を       また来年  冬らしい    冬になるには       雪がない  冬休み   待ちきれずに       休み入り

      クリスマス

  聖き夜は聖い心で過ごしたい

  寒い冬一人ぼっちのクリスマス

  クリスマス今年はどの娘といっしょかな

  クリスマス成人した身にサンタ来ず

     焚火(たきび)

  北風に吹かれて喜ぶたき火かな

     成人式

  ひきつった顔で祝辞を話す議員

  新成人色気はあるけど個性なし

  行く気しない成人式に顔を出す

  凡人も晴れ着姿でモデル並

  ばかやろう言われて当然新成人

  1月の祝日今年がもう最後        新聞に来年から第2or第3月曜日を休日にして、3連        休にすると言う記事が出ていたと思ったので

       河豚汁

  冬が来た今年も食べるぞ河豚鍋だ

  学祭で河豚鍋食べたあのうまさ

  河豚汁やまだ味わえぬまぼろしの味

  河豚鍋やこたつに入りつつく冬

「河豚汁や風をさまりし波の音」(山田春生)に思う   ザザーンザザーン波の音

  ぼくは河豚汁より豚汁の方が好きです

  魚釣り糸をかじられ河豚オンリー

    鮟鱇(あんこう)鍋

  寒い日は湯気を見ながらあんこうなべ

  一家族 鍋をかこんで鮟鱇食う(優)

「鮟鱇鍋箸もぐらぐら煮ゆるなり」(高浜虚子)に思う   31番教室は暑い!

「鮟鱇もわが身の業も煮ゆるかな」(久保田万太郎)に思う   僕は登校キョヒです

       

  落ち葉舞う今夜のご飯はお鍋かな

       もつ

  万物に通じるうまさ動物のもつ        河豚の白子、鯨の百尋、鮟鱇の肝等々は実際にうまかった

       パフェ

   真夜中に    ジョイフル行って    パフェ食って    走って帰る    誰かさん

       河豚

  河豚の皮たれにつければああおいし

  高くてもお金を貯めて河豚のため

  山口に来たけど河豚は高かった

千葉出身なので…   河豚料理はらいっぱいに食ってみたい

  私はサバフグばかりです

  河豚よりも平目のえんがわ食べたいな

  カワハギを代わりに使う偽の河豚

河豚の調理について   冬の河豚食べるとうまい(らしい)が苦労は多い

  河豚ちょうちんあんなのぜんぜんかわいくない

  今年の冬彦島の朝河豚バイト

  河豚バイト大変だからやめておけ

  河豚皮でうまいと感じて死んでいた

  河豚食べて毒にやられて砂の中

  河豚と海豚似てはいるけど全然違う

   ふくは    いつも    ふくれてる    わけじゃないよ

    柳葉魚(ししゃも)

  風音(かざおと)に日本の心柳葉魚食う

  ししゃも食うやっぱりうまい子持ちだよ

  子宝の豊富な柳葉魚はおいしいな

  金なくてししゃも食べていきのびる

  鏡見て二本のししゃも卵もち        太いふくらはぎが憎い今日この頃

  ししゃもだな やっぱりうまいししゃもだな

  柳葉魚焦げあわれに思う晩のかず

  お酒にもご飯にも合う柳葉魚かな

  北洋で獲られし柳葉魚食卓に

  冬の夜柳葉魚につけるマヨネーズ

  柳葉魚 七輪で焼くとうまいよね

  ししゃも群来(くき)海の表面青く光る

「飄々と紙よりかろき柳葉魚喰う」(勝又木風雨)に思う   安いししゃもしか食えない生活

  ししゃも焼く白いごはんを食べるため

  一人ぐらし卓上にあるのは酒とししゃも

  冬の朝漁港に並ぶ柳葉魚かな

  寒空に七輪で焼くししゃも食う

  北国の短い時間で干すししゃも

  串ししゃも下宿生のみじめな飯

  国産の柳葉魚少なき今現在

    鮟鱇(あんこう)

  アンコウや吊るされ胃重か胃下垂か

  鮟鱇を食ったらうまい うまかった

  私はグロテスクなものは食べたくないです

  あんこうも食べてみなくちゃわからない

  あんこうの深海の味に触れた喜び

  鮟鱇や目耳にはいるが口に来ず

  あんこうやエグくて食えぬ食わず嫌い

  あんきもを口にいれたら目がさめた

「出刃を呑むぞと鮟鱇は笑いけり」(阿波野青畝)に思う    あんこうはぶらさげられているから    切るときまるで出刃包丁を    のみこんでいくように    みえるからかなあ

  漆黒の闇と静寂が包む深海に      棲む鮟鱇に私はなりたい

  あんこうや深い海で何してる

  人間の男女間を示すよう      どうして小さい鮟鱇の雄

  先見えぬ あんこう似たる我が人生

「鮟鱇の骨まで凍ててぶちきらる」(加藤楸邨)に思う   私もぶち切れています

       冬の魚

  日本海魚食うなら新湊        アンコウなんかマズイ。冬の日本海(富山湾)でとれ        る魚以外は魚じゃねえ。

       冬の鳥

  大空に舞う鳥達は何想う

  空見上げ雪かと思えば鳥のふん

       水鳥

  水際を白き水鳥寒いかも

  水鳥ちゃん大事な衣装が水びたし

  首はどこなの浮寝鳥      おどろかせたら首がでた

  授業中私はいつも浮寝鳥        机の上に浮いて寝ている今日この頃

  水鳥や食べてうまいよ鍋物で

  水鳥は羽も肉も役立つな

  夕焼けやスワン(水鳥)恋しき井伏かな

   密やかに 心眠らせて    水べりに 並ぶ影二つ    涼やかに 心静ませて    ただ一つ 空を仰ぐ影

 水鳥は冬でもなんだか暖かそう

 水鳥や寒さをふせぐ水の上

 湖に残されし羽水鳥や

  水鳥を見ることできるふるさと思う

「水は息つめて水鳥をねむらする」(瀧春一)に思う   ウォーターバード98

「水鳥やあたたかさうな海の色」(清水基吉)にならって   水鳥やあたたかそうな羽根布団/P>   くそすれば水鳥のように跳ね返る      下宿の便所

  水面にゆらゆらゆれる水鳥の      夢見ることも遠き思い出

 水鳥のなかには   雄が美しい羽をもつものが    あるけれど、     私は美しいのより      強い方が好き              水鳥・女

       

  あのうまさ腹がぐうぐう鴨なんばん

  刷り込みで育て上げた合鴨を      放すとき場所は夏の田圃

    都鳥(ゆりかもめ)

  ぽつぽつとどこへゆくのか都鳥

       のら猫

   痛いほどの冬の夜    おまえはいつも一人ぼっち    なぜその寒さに耐えられるの    なぜその孤独に耐えられるの    なぜ人はこの猫に気付かない    なぜだろう

       落ち葉

  街路樹の落ち葉が語る夏の日々

      

  文(ふみ)をかわすような      そんな恋もしてみたい

  かわいい娘が僕もほしい

  あの人を想う心がホッカイロ

  一言も      思い浮かばず         どうしよう

  恋人を大切にしたい

  好きな言葉、疑心暗鬼

  女性のことがちょっとわかった

  人目憚かる想い人      花へ誓いぞ言い刻む

   おり姫様       お元気ですか    わたしはもう       お休みします                 ひこぼし

  会ふ会はん 昨日の喧嘩ひきずりし      二人の間 大河広がらん

  私は早く結婚したい

「思はぬに妹が笑ひを夢に見て…」(大伴家持)に答ふ   夢なれば腕(かいな)の中にて笑みけるも      瞳も交わさぬ現世(うつつよ)の君

「心には思ひわたれどよしをなみ…」(家持)に思う   ヤッホー

「心には思ひわたれどよしをなみ…」(家持)に思う   私は子供には男がほしい

「心には思ひわたれどよしをなみ…」(家持)に思う   ウリクラゲ

「心には思ひわたれどよしをなみ…」(家持)に思う   男だからよくわからない!

「心には思ひわたれどよしをなみ…」(家持)に思う   あったかくて    ねむたくなってきた

「心には思ひわたれどよしをなみ…」(家持)に思う   後ろにすわりすぎて   黒板の字がよく見えなかったので   次は気をつけよう

「千鳥鳴く佐保の川門の清き瀬を…」(家持)に思う   今、片思いです   夜もねれません

「つれなくもあるらむ人を片思に…」(家持)に思う   非常に空虚な句である

「つれなくもあるらむ人を片思に…」(家持)に思う   さびしいです

「つれなくもあるらむ人を片思に…」(家持)に思う   すごくつらそう

「昼夜といふわき知らず我が恋ふる…」(家持)に思う   メバルがよくつれる

  スナックで子持ちに惚れて金貢ぎ      行く末見えぬ二十歳(はたち)の冬

  未熟にて惚れたはれたはよく知らぬ

  念じても心届かぬ片思い      行動おこせぬ己をうらむ

  恋はいい。        良いことなんてないよ。(フク)

     恋の夢 夢の恋 似て異(い)なるものか

     −乙女に贈る詩−

   君は今何をしてるの?     そんなことばかり        気になる         ほのかな青春の日

     我 青草に寝そべり    我 青空の下で    君を待つ

   僕にしか見えない地図    広げて一人で見てた    目を上げた時にもう    太陽は沈んでいた    造りかけの大きな街は    七色のケムリのなか    解らない君の言葉    包み紙から取り出している

   ああ青い空 僕を狂わす絶望の色    広い中 僕はひとり一人独り    君はどこにも居ないのか

      天気予報

   自分の住む町の次に    あなたの町を見ます。    太陽と雪だるまのマークの印に    キョリの遠さをみせつけられる。    春になったら会いに行きます

      アルバイト

  パンバイトとうとう来たよつらい日々

  クリスマス・年末年始も毎日バイト

  缶詰の実習入りバイトできず        何もこの時期に実習しなくても…

      学生生活

  自転車のカギはどこかへいったきり        自転車通学ができなくて大変です

       授業

  温かすぎて頭回らぬ三十一番

  大原則(おやくそく)学校はさぼるべからず

  なにしてる?      となりの人はるるぶ読む

 紅葉が    きれいと思ったら      もう散った  今日も来ない    ***の学生      授業をさぼって        またボート?  風が強い    吉見の冬は      いやになる  今日は冬    だけど明日は      また暖冬?  今年の授業も今日でおわり    あっというまに月日はすぎます

       試験

  たいへんだ あわてふためくテスト前

       

  本当に国道なのか191(いちきゅういち)

  山口県国道なのに道悪し

  今年こそスキーに行くぞ白馬村

       人生

  他人(ひと)のこと信じられずにはや数日

  男なら誰もがやってみたいはず      闇に引き込みレイプ犯罪

  人生の岐路に立てば直ぐわかる      人間の愚かさ心の寒さ

   黒々の道を群をなして歩く人々    下を向いたままただ歩く人々    この先に何があるかわからずに    ただ歩く人々    その一歩一歩に、ただ願いだけをこめて

  夕日見て明日は何を思うかな       止まりはしない我が一生

  絶望をビールに変えて大笑い

      エッセイ

 とうとう寒い冬がやってきた。身も心も寒い季節 のおとづれだ。海辺の風は冷たいな。

鳥は季節を忘れない。 だけど人間はいつも何かを忘れながら生きている。

冷たい水の中を平気な顔をして泳ぎ回っている鳥達。 君たちは風邪をひかないのかい?

こんな寒い日は、空がすきとおってる。 すいこまれて私は体がなくなって 魂のみになっちゃって、 また空を浮遊する。

街に出るとイルミネーションもB・G・Mもクリス マス一色。 吉見にいると感じれないのが悲しいです。

 師走はいそがしい。バイトさせてもらえるからあり がたいけどいそがしいです。クリスマスなしです。

昨日までは晴れ晴れとした秋の野が、今日は曇り空 の下に広がっています。冬の空が刻一刻と近づき、 鳥達は冬支度の準備で忙しく、都会の街並みも騒々 しくなっています。でも、冬の景色も捨てたもの じゃありません。冬の空もなかなか工夫を凝らして います。

頭が痛くて何も書くことが決まりません。 最近、イライラやストレスがたまって頭に血が昇り やすいです。 (全身から溶岩が吹き出しそうです。)

 なかなか眠れない夜が続き、眠れないことを不安に 感じ、ますます眠れない夜が来る。  でもそんな不安があることで、安らぎを感じること のできる夜も来るのだろう。

 世の中は、まるで平原を流れる大河のように曲がり くねりながら流れるが、年の暮れはどうも増水してる かのようである。 十二月流れる世の年の暮れ

 年が明ければ、成人式です。自分には関係ないけど。

 先生もつらい仕事だなぁとときどき思います。 最近『ばかな』っていう雑誌に僕のPHS番号をのせま した。「女友達がほしい」ってのせて、そしたらかか るかかるひっきりなし… ひま人が多いなぁと思いました。 10人と遊びました。どうでもよく思ってもきました。 俺の時代です!フィーバーです!という僕の冬休みで した。  あけましておめでとう!

 冬休みに魚屋でバイトをしたが、アンコウはけっこ う売れた。自分は食べたことがないので食べてみたかっ たが、形がとってもグロテスクで、ちょっとひけた。

 チョウチンアンコウのオスはメスに比べ大変小さく、 メスと会うとその体にくっつき、脳や体の精巣以外の 器官は退化し、なくなり、メスからの養分で養われる そうです。うらやましいような、悲しいような?

 激しい寒さを感じて目を覚ました。窓を見ると空は 灰色。一筋の光すら射し込まない空。オレはあと何日 こんな朝を見るのだろうか。

 世の中はいつも勝つ者が美しい。世紀末がそろそろ やってくる。だれが最後まで勝つのか。その道を見つ けるため、私は文学を学ぶのだ!!本を読め、詩を感 じなければ!!

 水大はつぶれない

       「娘子に贈る歌七首」(大伴家持)に思う  大伴家持のこの歌はフィクションらしいが、当時こ の歌をいろいろな女性に送ったのではなかろうか、と 考える。

       「娘子に贈る歌七首」(家持)に思う  なかなか good であり、最近 私は詩を読む. まさに平成の詩人

      「つれなくもあるらむ人を片思に…」(家持)に思う 渡りたいなら渡ればいいのに 渡れずにいる自分にうっとりしてるんでしょうね.            (恋愛ナルシスト…笑)

大伴家持はいやだ。       越中をぶじょくすることはゆるさん

     「昼夜といふわき知らず我が恋ふる…」(家持)に思う 富山人はよく分らん

  あゆの風 いたく吹くらし奈古の海女の      釣りする小舟こぎかくる見ゆ            家持、新湊の奈古の浦にて あゆの風とは、富山に吹く東方の風。 奈古の浦から望む富山湾は世界三景の一つ、一度見に 来るべし。   あゆの風 夢のせて2000年 とやま国体

大友家持の歌はよくわからなかった。

      「千鳥鳴く佐保の川門の清き瀬を…」(家持)に思う  悲しいなあという感じだ。 はたして想いは通じるのでしょうか。

      「心には思ひわたれどよしをなみ…」(家持)に思う なにかやる気がないような気がする    この人はどっかあきらめがある

      「心には思ひわたれどよしをなみ…」(家持)に思う 今日、KRYのテレビが来ていて 質問をしていた。

     「昼夜といふわき知らず我が恋ふる…」(家持)に思う あんたはB型だからそんなことないか。

     「昼夜といふわき知らず我が恋ふる…」(家持)に思う かなり思いこんでしまった結果、重度の妄想にとりつか れている。

      「思はぬに妹が笑ひを夢に見て…」(家持)に思う 最近恋愛ざたが何もない。 ドキドキしたい。 何かいいことないかなー。

 明日、今年初めてのスキーに行く。久しぶりだ。楽 しみである。うまくすべれるか心配である。

       『白鯨』の講義に思う ピークォド号に乗らなくてよかった。 鯨の臭いとはどんな臭いですか。

かよえども、かよえどもあの子には気づいてもらえない 走れども、走れどもあの子との距離は縮まらない たまにはのんびりしてみよう

最近、インフルエンザがはやっている。なぜこの時期に はいつもはやるのか。 インフルエンザとかけて、水大ととく、その心は      年々学生の質が悪くなる。

世の中が変わる まさに、 リング→らせん→ループ。 どうなる明日は。

今日も風が我をたなびかせる。 突き抜ける空に我を舞い上がらせようとする。 我をもっと舞い上がらせる。

今日は、晴れてて、3月ぐらいのようきで あたたかく て、ねむたくなった。

  新 年 の 部

       新年

  なかなかよかった

  新年も一人でさびしい男かな

  新年早々だるい

  近頃めっきり寒くなった

  平成11年1月11日      何かいいことが あるようなないような

       正月

  正月 昨年を思い明日を目指す

  正月は帰りたいけど帰れない

  お正月 何もしないで暖まる

  お正月 もち食いすぎて腹が出る

       門松

  年明けて門松は死への第一歩

       初詣

  今年は寝不足と飲み過ぎで行けなかった

  振舞酒貰ったついでの初詣

  仏教徒 だけど行かない初詣

  十日過ぎ 今頃行っても初詣

  初詣 鐘を聞きつつ雪見かな

  初詣 行けばこの冬初雪や

  初詣 人混みの中で風邪うつされる

  初詣 行かず今年も寝正月

水大生は海の安全を祈願しなくては   初詣 今年もやっぱり海神社

  祈願より甘酒美味し初詣

  初詣 おみくじ大吉うれしいな

  初詣 大凶なのでもう一回

  受かりたい と願いを伝えに初詣   努力しない人に神様何もせず

  初詣 努力もしないで神頼み

  初みくじ今年は何をひくのかな(優)

  おみくじで末吉ひいたその中身     「勉学危うし」「病長びく」        その他、「新しいことは始めない方がいい」、        「商売得なし」、「失せもの出ず」、「縁談まと        まらず」、「恋愛裏切られる」…いっそのこと凶        にして欲しい

  はつもうで     あさきゆめみし       えひもせす(ん)

「飛梅に傘ひしめくや初詣」(白水郎)に思う   雨がふっているなあ

「人間の息のあつまる初詣」(本宮哲郎)を受けて   人間の息のあったまる初詣

「仲見世はあとの楽しみ初詣」(つる女)を多分写し間違えて   仲見世のあとの楽しみ初詣

「海光の眩しさに解く初みくじ」(藤木倶子)に思う   今年のみくじは 大吉でした

「荒汐のとりまく島へ初詣」(鈴木真砂女)に思う   そうまでして初詣に行くのもいいかも…

  今年こそ素敵な年をと賽銭投げ

  今年こそと願う初詣      理想は高いが現実低し

  甘酒のにおいかおる八幡宮      世は変われどこれは変わらず

       初夢

  初夢に子供の頃の夢を見る

  会いたいと枕の下にしのばせて      あなたに会えた初夢の中で

       お年玉

  いつの日か忘れられたお年玉

      ラーメン

  ラーメンはやっぱりトンコツ一番だ

  ラーメンのとんこついいけど しょうゆもグー

       初授業

  今日の授業 面白かったな

今日の授業は、難しかった。 一句   北風が心にしみる ひとりみは

     成人式

  ひきつった顔で祝辞を話す議員

  新成人色気はあるけど個性なし

  行く気しない成人式に顔を出す

  凡人も晴れ着姿でモデル並

  ばかやろう言われて当然新成人

  1月の祝日今年がもう最後        新聞に来年から第2or第3月曜日を休日にして、3連        休にすると言う記事が出ていたと思ったので

       エッセイ

 あけましておめでとうございます。 冬休み私もいろいろなことをしました。 新年は心機一転して頑張ります。

 今まで正月に対しても特別な意識はなかったが、紅 白も見れず、初詣も行かなかったら、ムダな年末年始 だったと後悔している。

 年末年始はずっとバイトで初詣にも行っていないし、 紅白も見てないし、お雑煮も食べてないし、実家にも 帰らなかった。おまけに年賀状も書かなかった。

 ついに1999年がおとずれてしまった。 世間を騒がせているノストラダムスの予言、 今年の7月に何が起こるか楽しみである。

バイトのおかげで初日の出が見れました。       わびしかったです。 でも初詣でお客さんは多かった。

     「荒汐のとりまく島へ初詣」(鈴木真砂女)に思う  この季節の日本海は大変である。 でも、正月はむしろこういうイメージがぴったりな気 はする。

 海光が眩しいからサングラスをかった。

 昔、太宰府へお参りしておみくじをひいたら、みご とに  「東風吹かばにほいおこせよ梅の花      あるじなしとて春な忘れそ」? が書かれていて、うれしい思い出がある。    (編者注)引用された菅原道真の歌の最後は、正しくは     「春を忘るな」

 比叡山の根本中堂  木々の枝には雪がおおい  えもいわれぬきれいな景色。 新年そうそう   いいものをみせてもらいました。

 今年は成田山新勝寺で大吉をひきました。いい年に なることまちがいなし。

 今年の正月は実家で初詣には行かず、下関の住吉神 社に行きました。お守りを2つ買うと神様がけんかを するといわれているので、運転が多い下関でお守りを 買いました。

 まったく関係のない話だけど、タバコをやめるのは なかなかできない。

     「人間の息のあつまる初詣」(本宮哲郎)に思う 初詣は人が大勢いて大変だ。 ものすごい人数が集まるからな。

 今年は1日に熱を出して初詣に行ってないので、行 かなくては。